必要な鋼材の種類の選定について
鋼材は建築・土木・機械・造船などのさまざまな産業で使用される重要な材料で、大きく分けて鉄鉱石やコークスなどの原料から製造される鉄鋼とアルミニウムや銅などの非鉄金属から製造される非鉄金属の2つに分けられます。
鉄鋼はさらに炭素量や合金元素の含有量などにより、炭素量の多い炭素鋼や炭素量の少ない低炭素鋼などに分類されます。
クロムやニッケルやマンガンやモリブデンなどの合金元素が添加されたものは、それぞれの元素の特性によって耐食性や耐熱性や強度などが向上します。
非鉄金属には、アルミニウムや銅や亜鉛や鉛や錫やマグネシウムなどがあります。
必要な種類を選定する際には、使用目的や使用環境や荷重や応力に加え耐食性や耐熱性や加工性やコストについて明確にしておく事が必要です。
使用目的が建築であれば強度や耐久性が重要になり、土木であれば強度や耐腐食性が重要になります。
機械であれば強度や耐疲労性が重要になり、造船であれば強度や耐食性や耐熱性が重要です。
使用環境が屋内であれば耐食性はそれほど重要ではありませんが、屋外であれば耐食性は重要な要素になります。
塩分や酸素などの腐食性物質にさらされる環境であれば、耐食性の高いものを選ぶ事が必要です。
荷重や応力が大きい場合は、強度の高いものを選ぶ必要があり、耐振動性や耐衝撃性が必要であれば靭性に優れたものを選ぶ必要があります。
コストは重要な要素のひとつで、種類により価格が大きく異なります。